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や景観と一体化した保全がなされて、はじめて本来の目的が達せられるといえよう。
しかし、周囲の環境や景観の多くは、農業活動や山仕事など人々の環境への働きかけの結果成立してきたものであり、それらの質は、建築物以上に人々の環境への働きかけや管理の程度に影響されるものである。したがって、これらの将来計画を考える場合、どのような状態を目指すか(維持するか)という?将来目標の設定と、?目標を達成する仕組みや手段、段取りを検討しなければならない。また、計画を推進し、その中で生活をしていくのは(計画の主体は)青鬼集落の住民自身であり、住民の中でこうした議論を重ね、共通の理解を得ていく必要がある。
目標を設定する上で議論すべきことは、環境や景観にどのような価値をおくかということであろう。青鬼地区では一般に次のようなものが考えられる。
・歴史的価値:環境改変事業の歴史(青鬼堰、水田の開発)
・民俗的価値:稲作、農耕文化、祭りとその空間
・教育的価値:伝統的に根ざした自然と人間の関係学習、フィールドミュージアム
・景観的価値:郷土景観、人文景観、ふるさと性
・レクリエーション的価値:レクリエーション資源、観光資源
こうした価値の保全と、住民の生活の合理化・近代化、各人の価値観の追求とは必ずしも一致しないため、その調整を如何に図っていくべきか、十分な議論を行う必要がある。
意志決定の主役はあくまで計画の主体たる住民自身であり、その判断に委ねたいが、外部からみた青鬼地区の魅力がなるべく保全されるよう、いくつかの提言を行うこととしたい。
■運営の基本姿勢
集落全体の管理運営の基本姿勢として、従来通りの方式を基本にいくのか(伝統的建造物群保存地区に指定されれば行政からの多少
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